こんにちは、独立系FPの中央線FPオンラインです。
今回は、58歳の男性から老後資金に関するご相談をいただきました。退職金がない代わりに長く働ける見込みがあるものの、今後の資産形成と運用について悩んでいらっしゃいます。老後100年時代と言われる現代において、50代後半からの資産形成は非常に重要です。一緒に最適なプランを考えていきましょう。
ご相談内容の整理
- 年齢: 58歳
- 働き方: 現在の会社で75歳くらいまで勤務可能、年収500万円程度が見込める(退職金なし)
- 住居: 持ち家(住宅ローン残高約800万円、残り10年)
- 家族構成: 妻と二人暮らし(子供は独立)
- 現状: 今まで貯金は少なかったが、これから資産形成&資産運用を検討
老後100年時代を生き抜くための資産形成の考え方
人生100年時代と言われる現代において、58歳からの資産形成は決して遅すぎるということはありません。むしろ、75歳まで収入が見込めるという強みを活かし、計画的に資産を増やしていくことが可能です。
重要なのは、「いつまでに」「いくら」 貯めたいのか、そして「どのようなリスク」 を許容できるのかを明確にすることです。
資産形成のステップ1:現状分析と目標設定
まずは、現状の家計状況を把握し、将来の目標を設定しましょう。
- 家計の見直し: 毎月の収入と支出を洗い出し、無駄な支出がないか見直しましょう。固定費の削減や、生活費の見直しで捻出できる資金があるかもしれません。
- 住宅ローンの完済計画: 残り10年の住宅ローンは、繰り上げ返済などを検討することで、将来の負担を軽減できます。金利タイプや返済額を見直し、計画的に完済を目指しましょう。
- 老後の生活費の試算: 夫婦二人の生活費を試算します。公的年金の受給額や、退職後の生活レベルを考慮して、毎月必要な金額を把握しましょう。「ゆとりある老後」に必要な金額も試算しておくと、目標額設定の参考になります。
- 目標貯蓄額の設定: 老後100年まで生きることを想定し、必要な生活費から目標とする貯蓄額を算出します。75歳以降の収入が不確定であることを考慮し、余裕を持った目標設定が重要です。
資産形成のステップ2:具体的な貯蓄・運用プラン
目標貯蓄額が明確になったら、具体的な貯蓄・運用プランを検討します。
1. 貯蓄の習慣化
まずは、毎月決まった金額を確実に貯蓄する習慣をつけましょう。自動積立定期預金などを活用すると、無理なく貯蓄を継続できます。
2. 資産運用の検討
ある程度の貯蓄ができた段階で、資産運用を検討しましょう。58歳という年齢を考慮すると、リスクを取りすぎず、安定的な成長を目指す運用が基本となります。
- 投資信託(バランス型、インデックス型など): 分散投資が手軽に行え、比較的リスクを抑えた運用が可能です。
- 確定拠出年金(iDeCo): 税制優遇を受けながら老後資金を積み立てられます。75歳まで加入できる場合がありますので、検討してみましょう。
- つみたてNISA: 少額から非課税で積立投資ができます。
- 債券: 比較的安定した収益が期待できます。
- 不動産投資(慎重な検討が必要): 空室リスクや管理の手間などを考慮する必要があります。
3. リスク管理
資産運用にはリスクが伴います。ご自身のリスク許容度を把握し、分散投資を心がけましょう。一つの金融商品に集中投資するのではなく、複数の異なる種類の資産に分散することで、リスクを低減できます。
4. 定期的な見直し
経済状況やご自身のライフプランの変化に合わせて、定期的に資産運用プランを見直すことが重要です。
75歳まで働くという強みを活かす
75歳まで年収500万円程度が見込めるというのは、非常に大きな強みです。この期間にしっかりと資産を形成することで、その後の老後資金の不安を大きく軽減できます。
- 貯蓄率の向上: 収入が多い期間は、積極的に貯蓄率を高めましょう。
- 住宅ローンの早期完済: ローン返済が終われば、毎月の支出が減り、貯蓄に回せる資金が増えます。
- 無理のない範囲での資産運用: 長期的な視点で、コツコツと資産運用に取り組みましょう。
老後資金以外に必要な備え
老後資金だけでなく、以下の点についても備えておくと安心です。
- 医療費: 病気や怪我に備えて、医療保険への加入や貯蓄を検討しましょう。
- 介護費用: 将来的に介護が必要になる可能性も考慮し、介護保険や貯蓄を検討しましょう。
- 住居のメンテナンス費用: 持ち家のメンテナンスには費用がかかります。計画的に積み立てておきましょう。
FPからのアドバイス
58歳からの資産形成は、目標設定と計画的な実行が鍵となります。75歳まで働くことができるという強みを最大限に活かし、無理のない範囲で貯蓄と運用を継続していくことが重要です。
まずは、ご自身の家計状況をしっかりと把握し、将来の目標を明確にすることから始めましょう。そして、目標達成のために、どのような貯蓄・運用方法が適しているのかを検討してみてください。
もし、具体的なプランニングや金融商品の選択に迷う場合は、お気軽にFPにご相談ください。お客様一人ひとりの状況に合わせた、最適なプランをご提案させていただきます。

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